日頃のご愛顧ありがとうございます。この度あきば雀荘てんぱねの運営に加わる事になりましたソラと申します。(※運営に加わって色々変えていくつもりとはいえ、なるべくてんぱねをてんぱねのまま維持しつつ継続したいと思っています)
取り急ぎ、1月10日のゲリラ企画にてスピーチさせていただきましたが、来られなかった方もいらっしゃるでしょうし、改めてご挨拶と、スピーチの内容をまとめて書きます。長いですがご容赦くださいませ。
まず、初めましての方や、良く知らない方もいらっしゃると思うので、自己紹介します。
私は元てんたんです。初年度から5年ほどてんぱねで働いており、一時期はてんぱねが楽しすぎて週6出勤していました(MSNにもヘルプで行ってました。懐かしい!)
その後、てんぱねの初代店長が系列のバーを作るというので補佐で呼ばれて社員になり、1年後雇われ店長になり5年勤め、その後独立して個人事業主になりさらに5年お店を経営し、現在も岩本町で小さな飲食店を営んでおります。
てんぱねは、私の人生を変えたお店です。どこにも定住出来ないような、居場所と思える場所がないような、そんな気持ちで生きてきた私が秋葉原で根をはれたのは、間違いなくてんぱねのおかげです。てんぱねというお店で、その時働いていたスタッフやお客様たちと、たくさんの時間と楽しさと、色んな出来事や気持ちを共有したからです。
今や自分の店もあるだろうに何で出てきた?そもそも誰?ってなる方もいらっしゃるとは思うのですが、私にとって今回手を挙げる事はとても自然な事でした。かねてから
八幡さんに「いつか何らかの事情でてんぱねを閉めなくてはいけない時が来たら一声かけてくれ、その時私がやれたらやるから」とは話しており、この度実際に相談を受けた、という経緯です。
私はてんぱねを潰したくないんです。あの、ひとつの大きなコミュニティが無くなってしまう事が、とてつもなく惜しいです。現状、経営状態はかなり厳しいと言わざるを得ません。チキンレースで言ったらもう崖から落ちてる車に羽根を生やすくらいのウルトラCが必要で、私がどう頑張ったとしても、間に合わせるのに十分な時間もありません。でも諦めたくないんです…と、どんなに私の心持を語ったとしてそれはいわゆる「お気持ち表明」でしかないですし、どんなに気持ちがあったとしても、気持ちひとつで背負える規模や数字じゃないのも正直な所です。それでも、何もしないで「ああ閉店するのね」とスルー出来ませんでした。
私が考えるお店の立て直しに必要な事はシンプルで「何でもない日々の営業の価値(楽しさ)の底上げ」「ご新規様がリピートしてくれるお店作り」の2つがメインです。ただ、一朝一夕に、簡単に、それが出来るのなら世に潰れるお店はありません。そして、それは正攻法ですがどうしても時間がかかります。今から頑張っても、結果が出てくるのが早くて半年後になると予想します。しかし、てんぱねを畳むなら物件の解約の申し入れをしないといけないので、私がてんぱねを継ぐかジャッジするまでに与えられた期間はなんと2月末までしかありません。そして、今月何らかの結果など出るわけもないと思いますし、2月の売り上げはおそらく特例なので判断材料に出来ません。失敗したら自己破産待ったなしのこの事業やるかの判断は、結局のところ(平日の数字やイベントなしの土日の数字などもありますが)「いけそうな手ごたえがあるか」という形のないものになってしまいます。そしてその手応えは、呼びかけた後の、スタッフたちやお客様たちからの反応でしか感じる事は出来ません。
なので、潰れてほしくないと思ってくださっている方がいるなら、ちゃんと声に出してその気持ちを届けてほしい、もし少しでも力になってくれるのなら、それを伝えて欲しいです。現実的にてんぱねを維持していくためには、今いるお客様、今は来ていないけれど来て下さっていたお客様に呼びかけに応じていただくしかない現状です。この声が届く皆様には、てんぱねをなんとか半年支えていただきたいです。半年努力出来れば、私はてんぱねを少なくとも今より回復させる自信があります。
しかし、あらん限りの声で呼び掛けても効果がないのであれば、呼び掛ける言葉や私の力不足と、もうてんぱねという形を維持できるだけの人の心が足りてないという事だとは思います。
お店は、誰かがやっているから存在します。そして、その場所を維持するに足る支持を保てなければ終わります。てんぱねというお店がもうその終わり方をする段階にあるか?私は「やってみなくては分からないじゃない!」と思っています。
もう時間がないので正直に打ち明けますと、毎月ちょっとした給料3か月分くらいの赤字が出ています。私の財力では半年持たせられずにショートしておしまいです。
でも例えば、いま月に3回来てくださってる方が4回に増えてくれたら…久々の人が「たまには来たいし無くなるならちょっとの間は来るようにしてやるか」とそこそこ来てくれたらショートしません…いや折角なのでここはもっと具体的に言います!
当面、月に10~20万で済むくらいの赤字に丸まる見込みが立てば、継ぐって言えます。売上が今の1.3倍まで回復すれば、やれるラインに乗るんです。
てんぱねをもっと楽しいお店に、また今後何年も遊べるお店にしていく努力をさせてください。そのために、今しばらくお力を貸して下さい。今はそうお願いする以外にありません。
現在、手を挙げたばかりです。取り急ぎスタッフとの面談、そしてお客様にも直接お話を聞かせていただきたいと思っています。(それらの結果、やった方が良い事が机の上にたくさん並ぶと思うので、相談しながら優先順位をつけ、実際に手をつけていく流れになると思います)
皆様に余計な心配をかけずにひっそり引き継ぐなんて出来なくてごめんなさい。あまりにも差し迫った状況で選択肢がめちゃくちゃ少ないのです。
みなさまとの絆やご縁を改めて大切にしていきたいと思っておりますので、どうかよろしくお願い致します。
2023.1月
黒田 杏奈(ソラ)